がばいドラマ

 同級生と飲みにいった日に「がばいばあちゃん」のテレビドラマが放送されました。娘が録画してくれていたのを昨日やっと見ることができました。
 ドラマのさまざまな登場人物は懐かしい人々でした。私の周りにいた普通の人々です。私達が幼い頃の日本人達です。あっけらかんとして、なんとなく連帯している。
 「遠くの親類より近くの他人」という諺、小学校の3年生の時だったと思いますが、K先生に習った記憶があります。先生から「親戚は血のつながりがあり助け合うのが当然ですが、遠くて直ぐに助けてもらえないことが多い。それで近所同士で協力し助け合うこと、支えあうことが大切です。」といった事を教わり、家族に得意げに「こげな諺ば習うた。」と話したことを思い出します。
 それから、45年経った今、日本人は大分変わりました。職場では助け合いではなく競争させられている気がします。そして隣近所と付き合うことも少なくなった。高度経済成長で人々が都市に集まり、地方がさびれ始めた頃、こんなコマーシャルがありましたね。「隣の車が小さく見えます!」父さん達は頑張って隣より大きな車をかわされまさした。テレビ・クーラー・大型冷蔵庫と頑張って買わなければ生活が出来ない時代となりました。
 子供達も競争で、いい学校に入らねばと遊び回るのはやめ塾通い。お母さん達も子どもの進学の為と働きました。地域でのお付き合いも薄らいだのでは・・・。 
 若者の多くが非正規雇用です。賃金が生活ぎりぎり、親と同居し頼らねば生きていけないという若者が増えつつある。「うちの子は・・・」と同級生が集まると話しが出ます。正社員になっても「夜中まで仕事をしてます。」という声も若い患者さんから聞かれます。もう、競争し合って生きる時代ではないと思うんです。皆で助け合い、私達の周りの問題を、みんなの知恵と働きで解決しなければならないと思います。
 私達が心の奥に秘めていた助け合いの心を、みんなが懐かしいと思うようになってきた。こんな時に島田洋七さんの「がばいばあちゃん」の話が出てきたんですね。昨日も本屋さんで、数種類の洋七さんの「がばいばあちゃん」関連の本が積み上げられていました。これらの本や昨日見たドラマには学ぶべき生き方や生活の知恵がが秘められているという気がします。
 「皆で助け合いながら」これが人間の生活の基本だと思います。皆で助け合う事なしには、地域を活性化し豊かに生きることは出来ない時代になってきたと思います。

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