国民を守る?

 昨日の朝日新聞の天声人語に札幌の会社員が始めた「親子で拳法を学ぶ札幌の会」のことが書いてありました。
 集団的自衛権をめぐる安倍政権に不安を感じて友人たちと「子供たちのために」と始められたそうです。この活動の中で開かれた「やさしい憲法講座」には30人ほどが集まり学んだそうです。
 講師の元裁判官が「大事なところから見ていきましょう」と99条について説明された。99条は天皇、大臣、国会議員、裁判官、公務員らは憲法を尊重し、擁護する義務を謳っています。天声人語は「義務を負う人の中には国民は入っていない。つまり、時の政権をはじめ広く権力の側にいる人々に、憲法の枠内で仕事をしなさいと、国民の側から命令するのが憲法ということになる。」と語っています。
 うん、うんなるほど!  安倍首相はこうした立憲主義が分かってないのでしょうね。
 1日の首相会見の要旨を見てみると、安倍首相は国民を守ると言っていたようですね。国民は安倍首相が守ってあげるというような存在だと思っているのでしょうか。総理大臣は国民を守るというような立場なのでしょうか・・・。
 国民は国会で、その代表者を通じて政治に参加します。内閣は国民の声を聞き、その声を実現するために政治を行うということではないのでしょうか。重大な決定をして、後から国民に説明していくとかはおかしいのでは・・・・。
 緊急な場合には、そういうことが起こりうるのは否定できませんが、集団的自衛権に関する限り国会で十分な論戦を通じ、最終的には国民投票で決するような問題だと思うのです。この、首相の驕りというか訳の分からなさは国民を烏合の衆と思っているところから来るのではないかと思うんです。
 かつて、行われた世界中のどの戦争も国民の権益を守るため、同盟国を守るためと始められ多くの尊い命が失なわれていきました。後で考えてみるとおかしなことが沢山あります。後で、あの戦争を考えてみれば・・・・と思うことだらけです。
 いま、集団的自衛権容認を閣議決定でやったことがいいことなのか、国民の中でおおいに論議したいですね。政治家(政治屋?)は進みだしたら止められないことになってしまうようです。連立与党の中ではかつての平和の党と言っていた方々も、支持者の声を聞かずに歩き始めたように見えます。
 今は、あの日中戦争から太平洋戦争へと突き進んだ状況とは違います。今こそ憲法をまもり、国民の平和を護る輪を広げていかなければ!!
 天声人語は「憲法をめぐる草の根の営みがあちこちで始まり、続こうとしている。政権が何かを閣議決定しておしまい、という話では決してない。」と結びました。
 もう一度憲法を読み返したいと思います。

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