宝の海
昨日14日で諫早干拓のギロチンが海を分断して10年が経ったそうです。あの鋼板はまさに漁師にとってギロチンだった様です。
海苔の不作や漁獲量の激減は報道で目にし耳にするところです。昔の土木工事のようにほとんどが人力で行われるようなものと違い、いっきに海を仕切り干潟をなくしてしまうのですから残された海が元の様に豊かな海であるはずはありません。また、いっきに行われる自然破壊は修正が効きにくいでしょう。
このように、自然と語ることなく、自然と対峙して破壊していくことは、いくら科学や文明といわれるものが進化しても人間の首を絞めることにしかならないでしょう。人間も自然の一部であり、自然の中でしか生きて行けないということは分かりきったことです。
埋め立てをする国にはそれなりの論理があるのかも知れませんが、ここまで食料自給率を下げ農業を破壊しておきながら、農地を作るために海を干拓するとは何なんでしょうか?
これまで破壊された農業を立て直すことこそ大切だと思います。そのことにより山や田畑は生き返るのでは・・・。山や田畑が健全ならば豊かな海も守られる。自然は、循環しているんです。
自然は悲鳴を上げ、私たちの生活、命をも奪い始めました。もう一度、私たちは自然の一部であることを起点に私たちの生活を考える時期に来ていると思います。漁師の皆さんの宝の海を取り戻す為の行動に「頑張ってください。」と声を出していきたいと思います。