明日は投票日ですね

 選挙の度に、母方の祖母であるカネばあちゃんのことを思い出します。
 戦争中にカネばあちゃんは、伯父が友人から譲り受けた英語のテキストを床下に隠して(敵性語を学ぶ・・・スパイの嫌疑がかかることを恐れた)いたそうです。そして、母たちに「アメリカとも仲良くする時が来る。その時、正義兄ちゃんが勉強するから取っておかなければ・・・」と言っていたそうです。
 終戦で時代は変わり、敵であったアメリカやイギリスは敵ではなくなった。英語を学ぶと思っていた伯父はお骨も無く戦死の知らせが届いたそうです。お骨の代わり白い石が白木の箱に入っていたそうです。
 日本国憲法で女性にも参政権が認められました。そして、カネばあちゃんも選挙権があります。でも、カネばあちゃんは、字の読み書きが出来なかった。カネばあちゃんが子供の頃は明治の時代で、学校へ行けずに字の読み書きが出来ない人が少なからずいたそうです。
 それでは、選挙も何も無いと思うでしょ。でも、わたしが、カネばあちゃんを尊敬するのは、やっと手に入れた選挙権を無駄にはしなかったことです。
 どうするか?・・・選挙公報を母や叔母に読んでもらい、分からないことは人に聞く。そして、この人がいいと思ったら「○○さんという字はどげん書くとね。」と教えてもらって投票するのです。
 習ったひらがなを何度も何度も練習して・・・・。
 自分の子供を犠牲にした戦争を憎んでいたと思います。どの政党の誰に投票したかは知りませんが、平和な社会を望んでいたことは間違いないでしょう。
 カネばあちゃんは、選挙で自分も政治に参加できるという喜びを噛み締めていたと思います。
 明日は投票日です。国民の生活を本当に考える政党、候補者を選びたいと思っています。カネばあちゃんが、思い描いた平和な世界を孫子に手渡したいですね!

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