猫のよりあい

 猫は面白い習性を持っていて、同一圏内に生活する猫が「よりあい」をするんです。「よりあい」て博多弁ですかね・・・。町内会の「よりあい」て言うでしょ。そうです、町内会の会議なんかのことです。
 そんなのを猫がやっているって知ってましたか?
 私が30年位前に勤めてい計測器の修理所の隣のうちの洗濯物干し場が、その「よりあい」会場でした。大体このような2階の洗濯物干し場などを好むらしいです。
 何故か、「よりあい」の日になると、一匹、また一匹と増えていって五~六匹になっていたと思います。こうして集まって何をするかと言えば、前足を折り曲げ胸の下にいれ込んだ格好で(なんとなく人間の腕組に似た雰囲気です)寝そべっているんです。目をしばしばさせながら。
 猫同士の距離は、絶対に一息に攻撃できない距離をとっている。その距離で、時々顔を見合っている。喧嘩はいつもと違い仕掛けません。ただ黙っているようです。しかし、そう見えるのは人間の見方かも知れません。お互い視線を向け合ったところで、牽制の火花が散っているかも知れないし、目で友情を伝えているかも知れません。
 どうやって日時を決めているのか不思議です。決めたとしても手帳に書き込むでなし、正確な時間を知っているでもなし、よくみんな集まりますね。「よりあい」終了となると、サーっと引き上げますが、これも阿吽の呼吸で引き際がわかるのですかね?
 とにかく、集まった猫達の姿を見ると不思議な気持ちになります。最近では、見たこと無いですね。猫達も飼いならされすぎて習性を忘れたのか?
また、集まった猫達の不思議な姿を見てみたいです。

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