真珠湾攻撃の日の天声人語に思う

 今朝の朝日新聞の『天声人語』ですが、読まれた方も多いことと思います。

 75年前の今日、株式市場は大きな盛り上がりを見せたで始まります。「さながら現状打破を歓迎する国威発揚相場の観があった」と朝日新聞は報じたそうで・・・・先行きの不安から株が売られると当時の蔵相は心配したが結果は逆であったということです。

 そして、山本五十六・連合艦隊司令官は長期の戦争になれば「全く確信は持てぬ」と語っていたそうで、歴史書を開くと、内心は戦争に反対していたのに強く主張していたのに強く主張しなかった要人が多い事に驚いているのだそうで・・・・

 しかし、国民の多くは、あの戦争に正しい認識を持ち得なかったという事実にこそ注視して欲しいという気がします。正しい情報は止められていた。それだけではなかったですよね。新聞各社は「戦意高揚」のための記事を載せ結果として煽っていたということにはならないでしょうか。

 「破滅的な結果を招く可能性を感じつつも自らの責任で発言することを避け、空気に流された。そんな体質は今の政治に残っていないか。」と厳しく指摘されますが、メディアも軍部の発表をそのまま伝え、それを読む国民に大きな誤解を植え付けていたのでは・・・・。

 厳しい指摘をするのならば、当時の新聞の置かれていた状況と今後の決意を語り、今の政治状況を語って欲しかったと思います。さまざまな圧力で報道の自由が奪われることが懸念される事態が広がっています。

 今こそ、私たちに報道について考え学ばなければならないと思います。「歴史からの教訓に区切りがつくことはない」のだから!!!

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