科学的なようで根拠は無いこと
爽快館に来院される、スポーツジムの指導者の方々や、健康運動指導士の方、リハビリを指導されておられる方々に、何故ストレッチをやるのかと質問してみます。でも、まともな答えが返ってきたことはありません。
筋肉を伸ばすと動きが良くなるとか、可動域が広がるとかおっしゃいますが・・・・そうですか?
筋肉を引き伸ばした時(ストレッチしたときと)と、縮める(ストレッチと逆の動き)を比べてみてもらえば、すぐに分かることです。明らかに筋肉を縮める動きをしたほうが軽くなります。柔軟性を増すためには筋肉を柔らかくすれば良いんですよ。
だから、爽快館の簡単な健康体操をやればストレッチなんかしなくても、立位で前屈して床に掌がつくように簡単になってしまいます。
ストレッチを指導しておられる方々と接して、学校などで学んだから正しいと信じ込んでおられるだけではないのかと思うことが良くあります。これでは、科学的に感じてもただの思い込みだと思うんです。
最近、非常に分かりやすく筋肉や動きについてまとめられた本を見つけました。『スポーツ動作と身体のしくみ』長谷川祐著・ナツメ社刊という本です。筋肉や関節のしくみから、体の動きの原則とコツなどが分かりやすく書かれています。一般の方から、スポーツのトレーナー、整体師のみなさんまで読んでほしい本ですね。
私は爽快館に来られるスポーツ好きの方々に、いつも言っているんですよ。運動の前にはストレッチはしないほうが良いって!
この本の著者が、上手くこのことをまとめておられます。引用させていただきますね。
「筋肉や関節を良く動かして体温を上げ、心拍数や血流量を増やすという一般的なウォーミングアップは大切ですが、数十秒間じっとして筋肉を伸ばすタイプのストレッチング(=静的ストレッチング)によって、さらに筋肉のケガが防げるということはない、という研究結果もでています。また、試合やトレーニング後の静的ストレッチングと筋肉痛の発生も関係がないことがわかっています。
ウォーミングアップでは、スポーツ動作に似た動きの中で関節可動域を広げるストレッチング(=動的ストレッチング)をしっかり行うこと、思春期を過ぎたら、筋力トレーニングで筋肉や腱を強くすることのほうが怪我の防止には役立つといえるでしょう。」(P204)これからは特に、冷えた筋肉を引っ張り伸ばして筋肉を傷めないようにしてください。静的ストレッチだけやってもウォーミングアップにはなりません。そこを理解しておいて下さいね!
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