薬剤耐性菌 これは人類にとって大切なこと

 これまで何度かブログで取り上げてきた問題が「耐性菌」の問題です。

 昨日の朝日新聞に全面広告で「耐性菌」の問題が取り上げられていました。とても重要な問題が分かりやすく解説されています。

 かつて結核は不治の病といわれていました。それが抗生物質が発見されたおかげで劇的に改善しています。とにかく、さまざまな細菌による感染には効果があるものです。その細菌が抗生物質に耐性を持つようになったのが耐性菌です。かつて、抗生物質が発見される前の状態に逆戻りという感じです。

 大きな原因は抗生剤の乱用が挙げられますが、これは私たち患者の責任ではないですよね。医療従事者がなんとかしなくてはならない問題だと思います。風邪をひいたと病院へいけば抗生剤を出されるということは聞いたことがありますが、朝日新聞の全面広告でも風邪には抗生剤は効かないと指摘してあります。薬でしか病院の収入を確保できないということで出されているのでしょうか・・・これは、私たちの生存に関わる問題ですから未来を見据えた投薬が必要ですね。

 抗生剤は決められた量を飲んでしまうことが大切なんです。一定量を飲み終えることで細菌を殺してしまうんです。しかし、「体調が良くなった。薬に頼るのは止めよう」なんてやったら生き残った細菌が耐性菌として力を持つんです。途中で飲むのをやめることの恐ろしさを知らない方が多いのではないでしょうか。医者も、こうしたことを説明せずに、ただ「全部飲んでしまってくださいね」くらいしか言いませんものね。飲み残しを「この薬はよく効くから」と人に譲るなんて絶対ダメですよ。

 ということで、全国民への呼びかけとして全面広告となったのでしょう。2013年当時薬剤耐性でなくなった方が世界で70万人、このまま対策を取らなければ2050年には1000万人が死亡ということが起こるそうです。これはガン死亡者の820万人を上回る数字です。

 片方では、ガンの撲滅のための医学が進歩してきて、片方では医学の進歩がもたらした問題で防げるはずのものが防げずに生命を奪うということが起こっているんですね。

 11月は『薬剤耐性対策推進月間』だということです。お医者様方への教育も十分に行い、抗生物質を必要雨以上に出すような医療を考え直して行くことを期待します。そして、出すときには、新聞広告のような分かりやすく患者の自覚を育てる説明をお願いしたいと思います。

今日は『爽快さんがゆく』と『健康ブログ』は同じ記事です (^_^)ノ