非正社員37.8%

 私が若い頃は、就職するというと正社員が当たり前でした。そして、その会社の社員として育てられ、立派な社会人を目指したものです。
 8日付けの朝日新聞に「非正社員37.8%  厚労省調査」という記事を見つけました。
 厚労省の調査によると民間の事業所で働く労働者のうち37.8%が派遣やパートという形態の雇用で03年の調査を3.2ポイント上回っているということです。
 非正規社員を活用している事業所に理由を複数回答で尋ねたら「賃金節約のため」がもっとも多かったということです。
 労働者に非正社員となった理由を聞くと、「正社員として働ける会社がなかった」との回答が派遣で37.3%、契約社員は31.5%だったということです。
 今後の働き方について、派遣51.6%、契約社員50.2%が他の就業形態を希望しているということです。そのうち9割以上が正社員として働くことを望んでいたそうです。
 今の、若者達にこうした雇用の不安を与え続ける社会が豊かな社会であるはずはないですね。アメリカ発の金融危機で契約社員や臨時工の雇い止めが当たり前のごとくスムーズに行われています。
 死活がかかっている重大問題なのに、反論や抗議さえママならない。私の子供やその友人達も、その多くが契約やパートという形でしか就職できないようです。日本の大企業が世界的な企業として成長した背景には、こうした国民に対する大きな犠牲が存在しているんですね。
 「蟹工船」がブームになっているということです。先日、本屋で「蟹工船」ブームにのって戦前のプロレタリア文学のいくつかが文庫として売り出されているのを見つけました。
 まるで、戦前の人間としての権利を持ち得なかった時代への逆戻りと思わせられる時代です。その反映としての「蟹工船」でしょう。
 でも、法律上は戦前と違い、国民の基本的権利として憲法には第25条で「生存権、国の社会的使命」をうたい、国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障しているはずです。
 親に頼らねば生きていけない若者達を作り出した政治、安心して働き豊かな家庭と国を作るという若者の夢を打ち崩す大企業に疑問を持つのは私だけではないですよね・・・・!!

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