食を受け入れる体と文化

 日本人の大腸は欧米人に比べて長いという話を聞かれたことがあるでしょ。日本人は穀物中心の食文化を持つので体もちゃんと受け入れ態勢を作っているんですね。主食の概念が無いと言われる欧米の食文化と大きな違いがあるし、長い歴史の中で穀物食文化をつくりあげる中で、ちゃんと遺伝子に情報が組み込まれ穀物食文化圏の体で生まれてきます。同じ黄色人種でもモンゴルの人やアラスカの人、南洋諸島の人と食文化の違いによる食の受け入れ器官である消化器に違いが出てきます。体も文化も違ているんですね
 だから、日本人が肉を取りすぎると欧米人がスーッと出すところが、滞留時間が長いので発酵したりで有害なものを体に吸収したりしてしまうといわれています。
 昨日の西日本新聞の朝刊に興味ある記事が出ていました。(今日のKBCのラジオでもスター高橋氏がこのことにふれていました)
 「朝の“和食派”『学校楽しい』」という記事です。明石要一・千葉大教授らのグループが、昨年9月に小学5年生231人の朝食や睡眠時間が生活リズムに与える影響を調べたということです。(詳しくは、29日付朝刊29面を見てください)
 朝食が和食中心の子どもの77%が午前7時より前に起きるが、洋食中心の子どもは44%にとどまった。「学校が楽しいか」との質問には、和食中心の子どもの57%が「とても楽しい」、洋食中心の子どもは19%だったということで、研究グループは「和食と洋食の差が出ている」としたそうです。
 この記事を見て、思い出すのが「腹持ちがいい」という言葉です。私の両親や祖父はパンは「腹持ちが悪い」のですぐ腹が減ると言ってました。それで、肉体労働をする時に力が出ないというわけです。これは主食の米を中心にした食事用の胃が出来上がっていたということでしょう。また、消化吸収が緩やかで糖分の吸収も緩やかに行われるためだと思われますよね。やはり米の飯の和食ということなのでしょう。腹持ちがいい分元気で学校が楽しいということも出てくるのでしょうね。
 欧米人が和食の朝食を食べたからといって、元気だということにはならないということは予想できますね。これは和食用の消化器を持たない欧米人の体がどう反応するかですよね。腹にたまって苦しいので元気が出ないなんてことになるのか(笑)。そんな調査も合わせてやっていただき、日本の食を取り戻し豊かなものにしていかねばと思います。
 ただ、この調査を疑問に思うこともあるんです。洋食ってなんですか?これは日本人的見方による欧米食観では・・・。朝は、パンにサラダということでしょうか。このパンにも民族性があるだろうし飲み物にも。
 それぞれの民族に合った食を作り上げているということを忘れてはならないですよね。
 西日本新聞の記事の「『朝食は和食がいい』と結論付けた」という部分は、日本人には和食の朝食が合っていると結論付けるべきではと思うのですが・・・。そう、それぞれの民族の培ってきた食の大切さを見直すことが大切ですよね!!
 それと、和食派の家庭と洋食派の家庭の違いがなぜ生まれているか、これが分からないと比較が上滑りのものになるような気もしますよ。

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