鬼太郎が見た玉砕

 今日のNHKスペシャル、水木しげるさん自らの戦争体験を漫画の作品に仕上げていく過程をドラマとしたものでした。戦地での出来事を回想してゆく姿は悲しいものでした。
 他にも、NHKハイビジョンで今夜から3日にわたって、「兵士たちの戦争」という生き残りの兵士たちの証言の番組が放送されます。
 今日の放送分を見て、戦争の恐ろしさ醜さを再認識させてもらいました。当時20歳の若者も82歳、戦争の実体験者が減る中で貴重な番組ですね。どちらも録画しました。是非子どもたちや孫たちに見てもらいたいと思います。
 今日のニューギニアでの戦争体験を語る日本軍の兵士が「過去のそういう、醜い歴史をしっかり見据えた上で、日本がどうあるべきかを真剣に考えて見なければ・・・。」と語った言葉は重みがあります。この方、大東亜共栄圏を夢見る青年であったとか・・・。しかし、現実は、現地住民の非戦闘員まで殺すことになってしまったということです。そのことで戦犯とされたということです。
 前にも書きましたが、石原都知事が言う、「過酷な時代を生きた美しい日本人がどこにいるのですか?」と問いたいですね。兵士達は飢えの苦しさから自決するということもあったということです。また、日本の軍隊内部で、食糧の奪い合いまで行われていたという事実を聞かされました。何が美しいのでしょうかね。戦争によって日本人が醜いものとされた時代であったのではないでしょうか。水木しげるさんのドラマに出てきた戦友の幻影は、自分たちがどう殺されたかを漫画にかけと訴えました。この場面が現実性を帯びて見えました。
 今、「美しい国」をいう人は、平和憲法の改正を言うし、「過去の美しかった日本人」をいう人は、戦後教育の問題を叫ぶ、なんなんでしょうね。今後、このことの意味を考えてみたいと思っています。また、この「過酷な醜い歴史」の証言をまとめて、正確に残していくことが必要と考えます。

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