特別展『平山郁夫シルクロードの軌跡』を見てきました

 「平和を祈り続け、文化財保護に生涯をかけた日本画家」と評される平山郁夫氏の原点は、中学時代の被曝体験であったということです。被曝の影響での体調不良と闘いながら、玄奘三蔵の姿を描きそれ以降シルクロードや佛教伝来の道を中心に取材を重ねていった。その距離なんと地球9周分40万kmに及ぶとか。
 釈尊の受胎から入涅槃の模様などを伝える幻想的な絵に見入ってしまいました。さまざまな佛教遺跡から集められた仏像、レリーフ、壁画の模写も展示されどれも貴重なものばかりでした。
 平山郁夫氏は画家であるというだけでなく、世界の文化遺産の保護活動も積極的に行われ、30代で東京藝術大学中世オリエント遺跡学術調査団の一員としてトルコ・カッパドキアのキリスト教壁画の模写を行い、さらに法隆寺金堂やイタリア・アッシジの壁画模写にも従事。 それ以降、中国・敦煌やカンボジア・アンコールワットなど多くの国・地域で文化遺産の修復や保存の活動で重要な役割を果たされたんですね。
 バーミヤン大石仏の破壊前の姿と破壊後の姿を描いた絵は平山郁夫氏の文化財保護への思いを伝えるものでした。破壊された大石仏を人類の負の遺産として残して行こうと訴えられた。人類の愚かな面の象徴として残して生きたいということでしょうね。
 還暦を迎えて以降の絵は、古道やさまざまな寺社の絵が展示されていました。平山郁夫氏の日本画のホンワリとした絵がとても素敵でした。
 貴重な佛教美術の展示など感激でしたが、これらの中にアフガンなど紛争地域の博物館が破壊され盗まれた物が日本で発見されたものがあります。平山郁夫氏たちが保護し平和になったら返されるということです。
 さまざまな人類の遺産を破壊していく戦争が世界中でなくなることを願わずにはおれませんね。
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