エリーは大丈夫だろうか!
今日の朝ドラ『マッさん』で、マッさんの妻であるエリーが特別高等警察に検挙されてしまいました。
昨日の物語で、大阪時代の友人であるキャサリン(日本人ですがイギリス人牧師の妻で何故かこう呼ばれている)が、北海道まで訪ねてきました。そして、マッさんとの離婚を勧めイギリスへの渡航を誘ったのでした。
今後、スコットランド人は日本にいると迫害されるということでの友情からの進言だったのです。その時キャサリンが言いました。「殴る蹴るは当たり前・・・殺された人もいる!」
キャサリンには尾行がついていました。それから、マッさんとエリーの周辺も警察関係者に見張られることに・・・・。
そして、今日ついにスパイ容疑で検挙されました。何とかしようと抵抗するマッさん・・・娘のエマは泣き叫ぶ。私も涙が止まらなかった・・・・。
ドラマの中のこととは済まされない現実があったんです。戦前、反戦思想を持つ人、宗教者、社会主義者、共産主義者の多くが捉えられ、キャサリンが言う「殴る蹴るは当たり前」な拷問を受けていたという事実があります。
警察は国民を守るものではなく、国体を護るものだったんですね。国体(国民体育大会ではない)とは、戦後生まれの私には理解しがたいのですが、国体を守るためには兵隊さんになって死ねと言われた時代です。恐ろしいことですね。国民を守るためではないんですから。国民は主権者でなく皇民で、主権者である天皇の子供と考えられていたんです。
数年前、小説「蟹工船」がブームになったことがありましたね。あの、蟹工船の過酷な労働と人として扱われない労働者を描いた小林多喜二が検挙され築地署で拷問を受け殺害された日が1933年の今日、2月20日でした。
もう、二度と「殴る蹴るは当たり前・・・殺された人もいる」ような時代は嫌です。
こうしたことの反省から、日本国憲法が歓迎されたのだったと思います。もう一度、平和憲法を読み直さなければならない気がする今日この頃です・・・。