主義主張でなく身体のこと
連休中に腰痛を訴える方から電話が入りました。爽快館のチラシを以前見たことがあり電話番号を書きとめておられたそうです。年齢は68歳で一人暮らしということで尚更心配です。
「腰が痛い、歩くのも大変です。どんどん悪くなっています。立ち上がるのも困難になってきています。」ということでした。
「病院にはいかれましたか?」
「エッ、病院?」
「骨粗鬆症といわれたことはありませんか?」
「病院は10年以上いってません。」
「腰椎の圧迫骨折を起こしていたらいけないので病院で検査された方がいいですよ。圧迫骨折だったら病院の指示に従うべきでしょう。」
「病院に行くと注射もされるし、薬も飲まされる。それでは病気になって命が縮まります。」
「でも、痛みで動けなくなってしまいますよ。」
「私は、全て食べ物で病気を治してきたんです。今度の腰の痛みも自分で治すんです。ただ、少し手伝ってほしいだけなんです。」
「何を食べてるんですか?」
「玄米ご飯と味噌汁、野菜。」
「他は。」
「食べない。私はこうして生きてきたんです。人はそれぞれ主義主張があるもんです。これが私の主義主張です。」
「誰かに指導を受けているんですか。」
「最初、自然食品屋さんに聞いて、後はマクロバイオティックの本を読んでます。」
「それじゃ、必ず病院へ行ってもらいたいですね!」
「あなたに見てほしいんです。」
「そう言っていただけるのは嬉しいんですが、あなたのからだのことを考えると、まず病院で検査を受けてください。それから爽快館に来て下さい。」
「病院へは行きません。あなたがいやなら自分で頑張って治します。」
と電話を切られました。
玄米菜食はいいんですが、極端に走ってしまうと健康に良くないですね。
『なぜ「粗食」が体にいいのか』(帯津良一・幕内秀夫、知的生き方文庫
・三笠書房)という本の中に確かこのようなことが書いてあったと探してみました。
「患者さんが本当に菜食主義を始めてしまったら、すごい人は、肉も卵も牛乳も魚も動物性食品は一切食べなくなるんですよ。それほど真剣に信じ込むんです。ところが、菜食主義を勧める本を書いてる人間は、誰もそこまではやっていないんです。自分たちがやってないから、いい加減なことを書くんです。
私たちが完全に動物性食品を食べなくなると、どうなると思います?体重が20キロ台になるんですよ。
私たちのところに、よくそういう人が来ます。マクロバイオティック(玄米菜食主義)をやって、玄米ときんぴらごぼうばかりを食べて、自分の体のほうまで本当にきんぴらごぼうのようになった人が、色が黒くなって、げっそり痩せているんです。そういう人には、年間10人くらいは接しますかね。」(P136~137)
ただ単に腰が痛いということでなく、骨粗鬆症や圧迫骨折の問題などがあるので、何とか検査を受けてほしいと思いましたが思いが通じません。食という大切なことをもう一度、極端に走らずに考えていってほしいと思います。
この書き込みのために『なぜ「粗食」が体にいいのか』を思い出し再度読んでみました。食を考え、体にいい食を実践するには大変参考になる本だと更に感心しました。食を考えるヒントが満載の本です。読んでみませんか!