体を捻るときの体重移動
操体法の基本運動と呼ばれる運動があります。これを、橋本敬三先生は「般若身経」と呼んでおられたそうです。とても面白く含蓄深い呼び方ですね。「般若心経」は大般若経のエッセンスです。「般若身経」は操体法のエッセンスですね。(詳しく知りたい方は、「万病を治せる妙療法」「操体法の実際」を呼んでください。どちらも農文協刊)
この「般若身経」の第Ⅴ運動の「顔・体の捻り」ですが、ラジオ体操と違って体重を真ん中に持ってこずに右に捻る時には右足に体重を移動します。やってみれば分かるのですが、このように体重移動をすると自然に体を捻って後ろを向くことができます。その姿は、「見返り美人」です。
最近、特に多くなったのですが、スポーツをやっておられて腰痛を起こしたり、記録が伸びないということで来られる方々の、体を捻る時の体重移動がおかしいのです。右に捻る時に右足にかかるべき体重が、左脚にかかって体が無理をしているのです。これでは、体がおかしくなるはずです。
正しい捻り方を指導すると腰が楽になってきます。
正しいからだの使い方が分からなくなってきているのですね。
今年は、このことを踏まえて、大いに「般若身経」を広めたいと思っております。