体を動かす方が自然
『お父さんはなぜ運動会で転ぶのか?』(辻秀一著PHP新書)という本を見つけて2ヶ月前くらいに買っていました。やっと今日、ぱらぱらとめくってみました。この本、面白い本で転倒の理由から始まって、転倒を防ぐには運動をしなければ、それが10年後の転倒事故からの寝たきりを防ぐ、という健康医学に発展し、さらに運動の仕方、運動をしたくなるメンタル面の対策などなど詳しくアドバイスをしています。
まだ最初を少し読んだだけですので、詳しい感想はまた書くこととして、今日この本と接したことで考えたことを少し書きます。
昔の人は、生活と運動が一体化していたんですね。生活しようとすれば狩りをするなり山で植物を採取するなり畑を耕す。これが基本でした。原始の時代でなくても1960年代くらいまで自動車が無いので物売りは天秤棒で売り声をあげて住宅地を回った。よくても、自転車での配達。西戸崎炭鉱の売店の米の配達は、リヤカーでやってた時代です。もうひとついうと馬が大きなリヤカーを引っ張ってゴミ回収をしてました。家事は1日がかりの肉体労働でした。私達が育った時代もまだまだ多くの人々は、体を動かしてしか生活できなかったですよね。
2006年の今日は、ほとんどの事は体を動かさずに済んでしまいます。
体を意識しなければ動かすことはないという時代です。これが人間にとって自然なことなのかということです。体は、動かして使うようにできている。しかし、効率などを考えれば機械化せざるを得ないということですね。
体を動かさず、自然とともに仕事をしなくなった人間は、筋力の低下、バランス感覚の欠如などからだがおかしくなってしまう。現代の様々な体の不調の原因はここにあるのではないかと思います。こうした結果が転ぶということでしょう。歩かないので骨に刺激が行かず骨粗鬆症を加速させる。転ぶと骨折し寝たきりへ・・・。やはり体を動かさねば!!
皆さんからそんな暇があるかという声が聞こえてきます。そうなんですね。やはり、私達がゆとりを持って休んだり、運動ができる時間を保証できるような社会を目指さなければならないと実感しますよ。
運動をしろだけでは問題は解決しない部分があることは確かです。でも、工夫をすればできることもあります。エレベーターを使わずに階段でなどなど。これは一緒にに工夫していきましょう。
「お父さんはなぜ転ぶのか」なんだか、私達が置かれている状況が、ここから見えてくる気もしますが・・・。